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亡き家族と語らうひととき
一人住まいの古びた家に仏壇がある
父と母と兄、そして相棒の写真を奉っている
仏壇に花は欠かさないようにしている
私がしてあげられることは こんなことくらいしかない
あるときから枯れかかった花を捨てられなくなった
捨てられないようにと頑張っている花と、藻掻きながら生きている自分と重なった
それから、枯れかかっても捨てられなくなった。
毎回「がんばれ!」と心の中で呟きながら霧吹きをしている。
だから、一日のうち何回も水を取り替え、霧吹きでたっぷり水分を補給してあげる
花はそれに応えて凜々と花を開いている
でも、突然 萎れ始める
いくら霧吹きで水をあげても止まらなかった
寿命・・・・・
そう、生命には寿命がある
どんなに頑張っても 寿命には逆らえない
大切なことは、命を全うすることだと教えられたような気がする
命を燃やすということは、こういうことかと教えられた
大切なことは 寿命を延ばすことではなく
一生懸命に生きることだと教えられた
また、教えられた・・・・・
安堵の時を感じた
寿命が尽きることへの心構えが またひとつできたのだ
さあ、今日も一生懸命に生きよう
未来の死のために